地方創生事業の問題と解決策

雑記

地方創生という補助金事業がうまくいかない理由と実態

かずっちゃ(@kazutcha01)です。

少し前にTwitterでシェアした記事が思っていたより反響があったので、少し深掘りしていこうと思います。


僕は18年間、地方公務員として働いてきました。

その間に、地域を盛り上げようという施策がいくつも生まれては消えていく様を見て、補助金を使った地方振興事業がうまくいかない原因が、ある程度見えてきました。

原因として考えられるのが「補助金(交付金)」と「団体間のあつれき」です。

ツイートで引用した記事の執筆者は、地方創生事業に関してはとても有名な木下斉さんです。

木下さんが文中で主張している内容は、正に僕が地方公務員として地方創生事業をみてきた現実そのものでした。

少し長くなりますが、僕が感じる自治体主導による地方創生が不発になりやすい原因について書いていきます。

補助金という罠が事業をダメにする

補助金事業の罠

国から地方へ事業を行うために必要な費用の一部を補助するために支出されるお金が「補助金(交付金)」です。

税収だけでは厳しい地方自治体の財政を圧迫しないため、国の決めた基準をクリアする事業に対して渡されるお金のことです。(地方交付税がありますが、ややこしくなるんで割愛します)

よく見る道路工事や下水道工事、災害復旧工事、国民健康保険事業などは国の補助金を受けて行なっているものがほとんどです。

規模によって金額は様々ですが、総額の1/2や3/4が助成されることもありますね。

そんな補助金がもらえる事業の中で、脚光を浴びたのが「地方創生事業」。

簡単に言えば、「国の財源も厳しいから、お金あげるんで地方の魅力を見つけて事業を展開して自給自足してくれ」ということです。

かなり暴論ですが(笑)

そんな地域の魅力を地域で再発見して活力あるまちづくりをしよう、と始まった地方創生事業に補助金というお金がついてくる。

皮肉にも、これがうまくいかない原因を作ってしまいました。

※ここからは、僕が所属していた自治体の状況です。他の地域がこうじゃないことを祈りたいです

地方自治体における問題点

まず最初に言いたいことが、職員の地方創生事業に対する温度差が激しいことです。

それには理由があって、政令市や中核市の地方自治体ならよっぽど大丈夫なんですが、地方の市町村は職員数が圧倒的に少ないです。

掛け持ちは当たり前、住民と直接対応することが多くて業務に割く時間も少なく、他の業務に手をまわすことがまず不可能。

地方創生事業は、各部署をまたいで関係してくる内容になってきます。

そんな状況の中で事業を行うとなると、どうしても無理が出てきます。

担当する部署の職員は燃えるんですが、他の関係してくる部署からしてみれば「余計な仕事」という感覚になる。

こうなってくると、職員間の熱量の差が問題になってきます。

仕事をお願いする立場はどうしても弱くなり、お願いされる部署も「手伝ってあげる」という感覚が強くなり、一枚岩になって事業に取り組むことは到底無理な話。

出来上がってくる事業の内容は、想像に難くないですね。

委託することではまる落とし穴

職員の間で不協和音が存在する中、うまく事業が展開できない。

そうなると、外部に委託するしか事業を行うことができなくなる。自然の流れですね。

民間でも地方創生事業を使って町を活性化させたい、昔の賑わいを取り戻したい、という人たちの集まりはあります。

そこで行政と民間の思惑が一致して、NPO等の地方創生事業の下請けとも言える団体が誕生します。

それ自体は何ら悪いことでもなく、むしろ歓迎すべきことです。

でも、何が問題になってくるかというと・・・ そう「補助金」です。

補助金という名の悪魔

補助金ありきで事業を始めると、手元に多額の資金が存在します。

その何が問題なの? たくさん事業ができるからいいんじゃないの??

そんな疑問が聞こえてきそうですね。

何が問題なのかというと、実現がかなり難しい風呂敷を広げたような事業を始めてしまうことです。

資金があるから、という理由だけで規模の大きいイベントや必要以上の冊子を作るという、これから事業を始めようという段階、つまり地に足のついていない状態にも関わらず、無理な事業を展開してしまう。

これでは、うまくいくはずもありません。

地元を愛するという気持ちはホントによくわかりますが。

さらに悪いことは続くもので、1つの事業にお金をかけすぎるため、予算がすぐに底をついてしまいます。

足元を固めないといけない、と気付いた時にはすでに遅し。

資金が足りないと行政に掛け合うものの、補助事業の性格上増額ははっきり言って難しい。

しかも、実績報告は国にあげるのが決まり。どう書けばいいか悩みは深い。

当初は思惑が一致していたはずなのに、いつのまにか険悪な雰囲気になってしまう。

これが補助金が絡んでうまくいかない事業の一例です。

団体を巻き込むと訪れる悲劇

団体を巻き込む悲劇

地方創生といった、町全体を巻き込むような事業。特に民間の活力に直結してくるような事業は、行政だけに止まらず、商工会や各種団体にも関係してくる話です。

当然連携することになり、ここでも一枚岩になって事業に取り組んでいこう、となります。

ところが、ここでも問題が発生します。

主導権争いという罠

別に地方創生事業に限る話じゃないですが、町に存在する団体を巻き込むことでいちばん起こる弊害が、主導権争いです。

自分たちの団体が主導権を握ることで、いちばんおいしいところを持っていきたい、トップが自分の力を誇示したいといった争いが発生します。

おいおい、事業の目的はどうなったんだ??

当初の目的そっちのけになることだって普通に起こります。

行政と各種団体が絡んでうまくいく事業といえば、昔から続いている祭りや行事といった棲み分けができているものぐらい。

新規の事業で団体が絡むとなかなかうまくいかないのが実態です。

地に足をつけた事業を展開することから始めるのが解決の第一歩

地に足をつけた事業を展開する

じゃあ、どうやったら地方創生はうまくいくのか?

木下さんが記事でも書かれていたとおり、地方創生事業の補助金を頼ることなく、民間が自分たちの手で地に足をつけた事業をコツコツ展開していく以外にないです。

18年もの間、行政の中身と各種団体とのいさかいを目の当たりにしてきた僕は、行政や団体に属さないまちづくりの意志が強い人たちが一枚岩になって取り組むことが最善の道だと僕は信じています。

夢物語、と思うかもしれません。

でもそれが実現するよう、僕は会社を起業しました。まさに民間から地方を盛り上げるための事業を展開しようとしています。

まだ始まったばかりで偉そうなことをいっているのは百も承知。

でも、それぐらいの勢いがないとできるものもできないと思ってます。

僕ら一般の市民の手で、地方を盛り上げていきます。その結果、行政もついてきてくれると信じて。

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